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 協 業 

3 mini
問題 5-1

前回の復習です。A〜Cは?

前回は『資本論』の「労働過程」にでてくる、よく知られて一節をよんでみました。人間に特有な労働の特徴を論じた文章です。

ポイントは(A)を先にきめてから実行にうつるという点にありました。人間労働のコアを捉えた重要な指摘です。

しかし人間の労働は、このコアのまわりにさらなる広がりをもっています。

(A)を実現するには、(A)の対をなす(B)を整えなくてはなりません。また(A)になるまえの(C)をハッキリした(A)にすることも必要です。

コンピュータサイエンスの発達とインターネットの拡大は、いま労働のすがたを大きく変容さていますが、こうした変容をとらえるためには、以上のような広がりをもった労働の基本構造が不可欠なのです。


解答と解説 5-1

解答

(A)目的 (B)手段 (C)欲望(欲求)

解説

『資本論』のようなちょっと難しめの(翻訳)文を読む練習をしてみました。分析し、ことばの意味をしっかり確かめ、ポイントを引きだしたうえで、どこか問題はないか、もっと考えるべき論点は残っていないか、さらに自分のアタマで考えてみる必要狩ります。「解釈」+「批判」です。「解釈」がむずかしい文章を「正しく」解釈できると、なんだか解釈した「内容」まで「正しく」思ってしまうのですが、

  1. 解釈として正しい
  2. 解釈した内容が正しい

ということは別です。自分なりに二番目の「批評」「批判」をしてこそ、本当に読んだことになります。もちろんチャンと解釈できないと、トンチンカンな批判になるので、まず解釈する力をつけることが基礎の基礎ですが。

前回のテキストに関していうと、

  1. 欲望の対象化
  2. 手段の体系化
  3. 過程のコントロール

というかたちで、2やさらに1まで広がりをもたせて、人間労働の特徴を考えてゆかねばならないというのが解釈+批判でした。コンピュータをつかった新たな自動化は、道具から機械へという従来のオートメーションとは次元が異なる、2や1の領域ではじまりつつあります。とはいえ、まだまだ自動化というのはほど遠い現状ですが。

...ということで、前回の講義の後半に労働の三つのフェーズの説明がありますので、それをみてゆきましょう。

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42/47 ...1点以上  89%

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▶労働の結合連鎖
2 mini
問題 5-2

同じ作業を集まっておこなう典型例(分業なき純粋な協業)、違う作業を完全にわかれておこなう典型例(協業なき純粋な分業)をあげよ。


解答と解説 5-2
  1. 大勢の漕ぎ手が大きな船を一斉に漕ぐ。
  2. 職人が各自の作業場で製品のパーツをつくる。
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協業

▶協業とは
2 mini
問題 5-3

いっしょに協力してはたらいているようにみえる社会的動物はいろいろいる。

しかし、人間の「協力」のしかたには、ほかの動物とは異なる、大きな特徴がある。この違いを生みだしている最大の要因はなにか?

たとえばミツバチと比較したとき、この要因は、どのような違いを生みだしているのか。


解答と解説 5-3

ことばをはじめ、表情、仕草など、多彩なコミュニケーション能力が発達していること。

人間の場合、巣をつくる、幼虫を育てる、などといった、特定の同じ行動を繰り返すかたちでの協力ではなく、状況に応じて目的を変更し、そのための多様な行動をつくりだすかたちで協力できる。

まず先に、目的をきめて、それから実行する、という「目的と実行の分離」ができるから、他の労働主体と「目的」を共有することで、「実行」を有機的に結びつけることができる。

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▶集団力
▶集中の原理
2 mini
問題 5-4

集団力は、メンバーを統率指揮する者がいなければ発揮されない。

たとえば、個々のメンバーの演奏能力が高くても、指揮者がいなければオーケストラは成りたたない。

それゆえ、集団力とはけっきょく、リーダーが生みだした力なのである。

この主張は妥当か。そう判断した拠を述べよ。


解答と解説 5-4

■解答

不適切。

労働主体は、コミュニケーション能力をもち、目的を共有して、互いに結びつく潜在能力を持っている。

指揮したり、かけ声をかけたりすることで、つながりが寄り円滑になることはあっても、それはオマケ。

指揮監督がすべてをうみだすというのなら、一人で指揮棒を振ったり、かけ声をかけてみたらどうなるか、考えたらよい。

□解説

社会的な価値観の違いで、この問題に対する答えはわかれる。ここでは、講師の立場で回答してみた。

違う立場からでも、筋の通った推論(こうだからこうだ)がなされていればよしとします。

因みに、この解答では、協力の潜在能力→指揮監督は補助 という推論にたっています。

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▶同調の原理
2 mini
問題 5-5

10人がならんでバケツリレーをする。

バケツを手渡すのに要する時間は、人によってバラツキがあり、ならんだ順で、1秒->2秒->1秒->2秒->3秒->2秒->1秒->3秒->1秒->2秒 であったとする。

このとき、バケツを端から端まで送るのに必要な時間は何秒か。

また、もっと効率のよい並び方があれば、並び替えてみよ。


解答と解説 5-5

解答

  • 3 x 10 で30秒
  • 3並び方を変えてもムダ

解説

  • 3秒かからないと通過しないところが、ボトルネックです。
  • どんなにほかがスピードアップしても、ここを通過するのに必要な時間で、全体の時間はきまります。
  • 3秒が縮まらないかぎり、もうスピードアップする方法はないの?
  • あるかも... 3秒の人をタテに並べたら....どう?
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▶競争心
3 mini
問題 5-6

協力は競争と両立しない。だから競争心を抑制することで、同じ目的に向かっていっしょにはたらく協業は可能になる。

真か偽か、理由を述べよ。


解答と解説 5-6

「競争」一般と「競争心」は別。他より優位にたち他を打ち負かし排除しよう、限られた成果を独り占めしよう、というタイプの競争は「協力」と矛盾するが、他に学ぼうとする競争心は、外部から強制されることなく、自分たちで同じ目的を実現しようとするまとまりをつくるためには、逆に不可欠な要素である。

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4 mini
問題 5-7

いつでも互いに顔がみえるオフィスワークに比べて、在宅勤務、リモートワークは協業の効果を弱めることになる。

真か偽か、理由を述べよ。


解答と解説 5-7

  • 「集まる」ことは協業に必須の条件だが、それは場所的に一カ所に集まることを同じではない。
  • 目的が共有でき、互いの成果が見くらべられれば必要な条件は満たされる。
  • インターネットの発達は、在宅勤務、オフィスワークで、協業の新しい可能性をひらく(かもしれない)。
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3 mini
問題 5-8

この講義は遠隔地講義のかたちでおこなっています。

さて「対面講義でないと協業の効果は発揮できない」という意見について論評してみてください。


解答と解説 5-8

解答

  • あくまで講師の立場からの論表になりますが、
  • この講義は一つの実験で、対面以上の協業効果をねらっています。
  • これだけインターネットの環境が利用できるようになったのですから、大人数に対面で一方でおこなう講義の限界をこえたいと思っています。
  • 講義での「集まる」効果は、必ずしも、顔を見合わせる大人数の講義では、顔や身振りでみなさんに伝えることはほとんどありません。この情報はたいていはノイズ、理論に集中するにはジャマなだけです。ということではありません。
  • 対面授業(らしきもの)をそのまま再現する、というのでは、インターネットを媒介にした講義のメリットを活かしたことにはなりません。
  • 参加者が相互に意見を見くらべられるかどうかが、協業の効果、ありやなしや、の決め手。
  • ということで、この講義では、みなさんの回答を一度に集めて、比較論評しています。

解説

  • そもそも、学校で学ぶことが「労働」かどうか...この点に疑問を感じる人もいるでしょう。まだ迷っていますか.....
  • ...であれば、この講義の「労働」の定義にもどって、もういちど考えてみましょう。「労働の結果が生産」だ、といった固定観念からはとっくに足を洗ったはずです。「ふやす」と「つくる」はタテとヨコ、「つくる」よりもっとひろい「はたらく」work が「労働」で、そのコアは目的意識的に欲求をみたす活動全体だ、と。
  • みなさん、なんとなく講義にでているわけでも、また、大学に遊びにいくわけでもないでしょう。
  • じゃ、勉強するのも「はたらいている」うち、というなら、やはり、なにか生産しているはず、だから、なにかしらふえていて利得があるはず...と思ってしまうようなら、まだ労働の概念を見なおした意味が???です。
  • 家で料理をつくって食事をするには、明日の活力を生産するため?そんなこと考えていては、せっかく、おいしいものをつくっても台無し。食事を楽しむことが第一で、そのためにはたらいても、それは消費です。あくまで結果的に明日の活力につながるわけです。勉強するのも同じで、自分の労働能力をたかめて高く売るために勉強しているわけではありません。
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▶学校で学ぶ

Last-modified: 2021-02-20 (土) 19:13:30