訪問者:氏名不詳
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問題 13-20
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市場の軸心としての資本
講義予定 †
- 前回の内容を話します。これがメイン。
- 市場についてまとめの話をします。
三つの市場観 †
間接的物々交換 †
▶ミクロ経済学一般均衡論
▼ミクロ経済学一般均衡論
-
貨幣...とはいいにくいのでは一般均衡価格を決めるための暫定的な
ニュメレール...というワケです。尺度財とも。つまりやっぱり財なのです。尺度財 だから、
- どの財でもこの(貨幣)にはなれる。
- そして、いったん一般均衡価格が成立したらこの(貨幣)はもういらない。
- すべての財に関して需要と供給が一致しているのだから、
- 欲しい財の持ち主に、一般均衡価格(交換比率)で交換を申し込めば、
- 喜んで交換してくれる。
- 交換で受け取った財が自分の欲しい財でなければ、相手がしたのと同じように、自分が欲しい財の持ち主にのところにいって、交換を申し込めば、喜んで応じてくれる。
- そして最後には、すべての財が市場から消える。
- 美しいお伽噺...でもこれってホンマっかいな。
商品所有者だけの市場 †
▶フツーのマルクス経済学
▼フツーのマルクス経済学
- 通常の市場観は 等価交換 W--G--W' が基本だという立場。
- 不用なWを必要なW’と、
- Xに売って、Yから買うというかたちで、
- 貨幣を仲立ちにして
間接的に「交換」する。
- いつでも貨幣が実在するマルクス経済学の市場は、ミクロ理論の一般均衡論の市場より90倍リアル。
- でも基本はcやっぱり、100円で売って100円で買う「等価交換」。
- もちろん、だれだって、ちょっとでも得したとは思っている。
- でもみんなが、人より高く売る(安く買う)のはムリな相談。
- 結果的に「等価交換」になってしまう。
- それでも.....だからいいじゃないか、 というのがフツーの市場観。
- つまり、「価値」の面では同じでも「使用価値」の面では有利になるのだから。
- 『資本論』をただ深読みするだけだとこうなる。
商人が中心の市場 †
▶
ホントのその分ちょっとむずかしかったかもマルクス経済学
▼
ホントのその分ちょっとむずかしかったかもマルクス経済学
- 市場のリアルは、カネもうけ。
- 安く買いたい、高く売りたい、という動機自体は W--G--W'でもはたらく。
- でも、安く買ったり、高く売ったりを、バラバラにおこなうのではなく、
- 二つをキチンと結びつけて、はじめから差 額 ネライで、転売を繰り返す活動が現れる。
- 別に買った商品が自分に役だつから買うんじゃない。
- 「いいものをそろえてますヨ」といったって、自身にとってはすこしも「いいもの」じゃない。
- 自分には「つまらないもの」でも、お客さんにとって「いいもの」ならいいのだ。商売やるなら自分の好みは捨てろ。
- はじめからもうけ目当て、計算ずくで、取引するのだ。
- さらに、差額を生みだすためには、流通費用をケチってはいけない。
- 流通費用を積極的に支出せよ。マーケッティングをするのだ。
- ただ大事なのは、これもチャンと勘定にいれて、
- はじめの元手の額(投下された資本)をトータルでふやすこと。
- 転売を通じて資本の増殖をはかる主体を、広い意味で「商人」とよぶ。
- 市場の中心にいつもいるのは「商人」。
- もちろん、いつでもだれでも転売でもうかるという保証はない。
- しかし、市場の中心に、このような転売活動が存在しているはたしか。
- こころみに自分の持ち物をながめてみよ。たいてい「商人」から買っているはずだ。
- 生産者どうしが互いに直接交換しているような、フツーの市場はマレなんだ。
- 別にカネもうけがいいの悪いのといっているわけではない。
- ただ、これがリアルな市場、
100倍リアルなというわけで、フツーのマルクス経済学よりも約10パーセントちょい高性能なマルクス経済学をみなさんにはお話ししました。市場だ、といっているだけ。
- 『資本論』をゼロベースに分解し、自分で組み立てなおすとこうなります。
夏学期のまとめ †
▶市場を組み立てる
▼市場を組み立てる
- 基礎の基礎から組み立てることが経済原論。
- 出発点は財ではなく商品。
- 商品には価値がある。
- 商品が存在すればかならず、その価値を表現する貨幣が同時に存在する。
- ただし価値を「表現する」ことと、価値の大きさを「はかる」ことは別。
- 表示された価格はいつでも変更できる。「はかる」のは販売による価格の「確定」。
- 同じ価値をもつ同種商品でも、販売にはランダムな期間と経費がかかる。
- そのため「売ってから買う」だけではなく、「売るまえに買う」さまざまな取引が派生し、
- 「買って売る」転売を繰り返し増殖を目指す資本がうみだされる。
- 在庫が存在し貨幣でなんでもすぐに買える「商品と貨幣が実在する市場」は「商人が中心の市場」になる。
- これが、市場のリアル、リアルな市場である。
- 以上がこの講義で話してきた内容です。